MIL-STD-461 要約:軍用機器のEMI特性

MIL-STD-461Gの概要:19種類の試験方法コード(CE/CS/RE/RS)、要求の適用方法、セットアップ要素、および典型的なエミッション/感受性試験の流れ。

最終更新: 2026-10-10

本ページは自作の参考要約です。限度値は設置プラットフォーム(航空機、艦船、地上、宇宙など)および契約に依存するため、数値の限度値は掲載していません。実際の試験では、契約で指定された改訂版(F、Gなど)とそのテーラリングに従ってください。

概要

  • サブシステムおよび機器の電磁干渉特性を管理するための要求事項と試験方法を定める、米国国防総省のインタフェース規格です。
  • 広く使われている改訂版はG(2015)で、以前はF(2007)が使われていました。契約に記載された改訂版に従ってください。
  • 要求(限度値と適用する試験)はプラットフォーム別の適用表で定められ、調達当局がテーラリングする場合があります。
  • CISPR 32と異なり、製品クラスごとに単一の限度値があるわけではなく、どの試験にどの限度値を適用するかは契約で定められます。

試験コードの読み方

文字意味
C / R伝導 / 放射
E / Sエミッション / 感受性
番号試験項目番号。例:CE102 = 伝導エミッション試験102

試験方法(MIL-STD-461G)

コード内容周波数範囲
CE101伝導エミッション、可聴周波数電流、電源リード30 Hz – 10 kHz
CE102伝導エミッション、RF電位、電源リード10 kHz – 10 MHz
CE106伝導エミッション、アンテナポート10 kHz – 40 GHz
CS101伝導感受性、電源リード30 Hz – 150 kHz
CS103伝導感受性、アンテナポート、相互変調15 kHz – 10 GHz
CS104伝導感受性、アンテナポート、不要信号の除去30 Hz – 20 GHz
CS105伝導感受性、アンテナポート、交差変調30 Hz – 20 GHz
CS109伝導感受性、構造体電流60 Hz – 100 kHz
CS114伝導感受性、バルクケーブル注入10 kHz – 200 MHz
CS115伝導感受性、バルクケーブル注入、インパルス励起インパルス試験
CS116伝導感受性、減衰正弦波過渡、ケーブルおよび電源リード10 kHz – 100 MHz
CS117伝導感受性、雷誘導過渡、ケーブルおよび電源リード過渡試験
CS118伝導感受性、人体帯電静電気放電ESD試験
RE101放射エミッション、磁界30 Hz – 100 kHz
RE102放射エミッション、電界10 kHz – 18 GHz
RE103放射エミッション、アンテナのスプリアス・高調波出力10 kHz – 40 GHz
RS101放射感受性、磁界30 Hz – 100 kHz
RS103放射感受性、電界2 MHz – 40 GHz
RS105放射感受性、過渡電磁界過渡試験

表はリビジョンGの試験項目を示しています。項目の構成と番号は改訂版により異なるため、契約で指定された改訂版を確認してください。

エミッション試験:要点

  • CE102:LISN(MIL規格の5 µH構成)を電源リードに直列に挿入し、10 kHz–10 MHzの電圧を測定します。構造はCISPRの50 µH/50 Ω LISNとは異なるため、混同しないでください。
  • RE102:10 kHz–18 GHzの電界エミッションを、帯域ごとに異なるアンテナ(ロッドアンテナ(低周波)、バイコニカル(中間帯域)、ダブルリッジホーン(高周波)など)で測定します。分解能帯域幅は範囲ごとに規定されています(例:30 MHz–1 GHzは100 kHz、1 GHz超は1 MHz)。
  • RE102は全帯域でピーク検波器を使用します。準ピーク中心のCISPRの方式とは異なります。
  • EUTは通常グランドプレーン上に設置します。また、周囲ノイズを限度値より十分低くする必要があるため、試験はシールドルームまたは電波暗室で行います。

感受性試験:要点

  • CS114(バルクケーブル注入):注入プローブでケーブル束に電流を誘起し、モニタプローブで実際の電流を確認します。試験電流は、校正時に求めた電力レベルを用いて設定します。
  • RS103:電界レベルはプラットフォームごとに規定され、変調はIEC 61000-4-3(80 % AM)とは異なり、パルス変調などの規定方式を使用します。必要なアンプ電力は、距離、アンテナ利得、変調によって大きく変わります。
  • CS101:電源線に低周波信号(30 Hz–150 kHz)を重畳し、リップルに対するイミュニティを評価します。
  • 合否は、試験計画で定められた機器の性能基準に照らして判定します。

実務上のチェックポイント

  • 試験前に、適用する試験、限度値、改訂版、性能基準を、契約当局と協議のうえ試験計画(EMITP)で確定してください。
  • RE102の典型的な不合格要因:スイッチング電源の高調波、ケーブルシールド終端の不良(ピグテール)、コネクタ接地の不良。ボンディングと導電性表面処理が、軍用EMI結果の大きな部分を左右します。
  • CS試験は誤動作の判定が要となるため、状態信号やログなどの監視手段を事前に準備してください。試験期間の短縮につながります。

公式情報源

  • 米国DoD規格の最新改訂版は、ASSIST Quick Search で確認できます (https://quicksearch.dla.mil).
  • 国内の防衛事業では、事業固有の試験規格および所管当局の要求が優先されます。

関連する計算ツール

規格要約

計算結果と要約は参考情報です。認証や試験成績書には、最新の規格原文と校正済み機器の値を使用してください。